ゼロになって

短歌と日記と趣味について

かいせつ

開設と解説をかけています。

 

お初にお目にかかります。冬野水槽と申します。
この度、ブログを開設致しました。
主に自分の詠んだ短歌の解説、近況報告などをしていく予定です。
更新頻度は気まぐれですが、よろしくお願いします。

 

早速ですが、解説の方に移っていきたいと思います。

 

キンミヤが1番だよねと言う君の 赤い耳たぶ ホッピーの黒

 

 居酒屋での一コマです。キンミヤは焼酎の銘柄、ホッピーは焼酎と合わせて飲む、ビール風味の飲み物です。「白ホッピー」や「黒ホッピー」というバリエーションがあり、それぞれ風味が少し異なります。ここでの『ホッピーの黒』は黒ホッピーを指しているほか、ホッピー自体の色という意味でもあります。
 「キンミヤが1番だよね」と言いながら美味しそうにホッピーを飲む”君”の艶やかな耳たぶと、ホッピーの黒色の対比を描いた歌です。

 

・顔顰めトマトジュースを口に含む初老の男 生き延びる意志

 

 実際に目撃した光景をモデルにしています。私が電車に乗っていた時、向かいの席に座っていた初老の男性が紙パックのトマトジュースを口にしていました。男性の表情は険しく、ひどく疲れているようにも見えましたが、トマトジュースを吸い込むその姿からは確かに生き延びる意志が感じられました。

 

・出口まで海賊の声真似をしてゆっくり上る歩道に乗った

 

 東京ディズニーランドのアトラクション、カリブの海賊での一コマです。このアトラクションでは、乗り物を降りたところから出口まで動く歩道が敷いてあり、海賊によるアナウンスが流れています。その声がとても印象的であるため、ついつい声真似をしてしまう、そんな一幕を描いた歌です。

 

・頬燃ゆるラムネサワーの向こう側 はにかむ先は彼を見ていた

 

  飲み会での一コマです。意中のあの子を含めた複数人で飲み会に参加した”僕”。頬が赤くなるのはあの子のせいか、はたまたお酒のせいか。しかし浮かれる気持ちとは裏腹に、ラムネサワーのグラス越しに見えるあの子は、僕じゃなく彼と楽しそうに話していた...という切ない一幕を描いた歌です。

 

 

 今回はここまでとさせていただきます。
今後も気が向いた時に更新させていただきますので、よろしくお願いします。