ゼロになって

短歌と日記と趣味について

【感想】『ピーター・ラビット』

f:id:Fuyuno_Suisou:20210221123155j:plain

ピーターラビット

あらすじ

 

 ピーターは世界で一番幸せなウサギ。たくさんの仲間に囲まれ、画家のビアという心優しい大親友もいる。亡き両親のことを想うと寂しいけれど、ビアの存在がすべてを吹き飛ばしてくれる。
 ところがある日、大都会ロンドンから潔癖症で動物嫌いのマグレガーが隣に引っ越してきたことで、ピーターの生活は一変!今までの幸せを守りたいピーターと、あの手この手で動物たちを追い払おうとするマグレガーとの争いはエスカレート。さらにビアへの“恋心”も絡まって思わぬ大事件に発展!ピーターはあるミッションを秘めて、初めてのロンドンへ向かうのだが——。
映画『ピーターラビット™』オフィシャルサイト | ソニー・ピクチャーズ | ブルーレイ&DVD発売より引用)

 

 こんにちは。冬野水槽です。
実写版『ピーターラビット』の感想です。一応ネタバレありです。
まあ結末を知ったところでどうこうなる内容でもないんですが。

 

それでは本文です。

 

 この映画を一言で説明するとすれば、「バカ映画」です。
ほのぼのとした原作の雰囲気とは全く異なり、ギャグや皮肉が盛り込まれていました。
またピーターの企むイタズラの質が悪い(マグレガーの家を占拠し荒らす、電気フェンスを改造し家主を感電させる、など)のも相まって、原作のイメージで見るとかなり衝撃を受ける内容でした。

 

 脚本自体はよくある展開だと感じました。ウサギを愛する画家、ビアを巡りピーターマグレガーがいざこざを起こし、マグレガーとビアは一度破局するも、ピーターの協力により仲直りして大団円、みたいな感じです。流れ自体はまあ分からんでもない感じ。

 

 

 ただ、私がかなり気になったのは登場人物の人柄です。どいつもこいつも畜生すぎる。度を過ぎたイタズラを繰り返すピーター、「ウサギは可愛い」「ここは元々野生動物の居場所だった」という理屈でマグレガーのウサギ駆除を阻止するビア、ビアに萎縮しすぎのマグレガー(これでも一番常識人のような...)など、色々と疑問が残りました。

 

 特にビア!!!マーーージで徹頭徹尾ムカつくキャラでした。「動物は元々ここに住んでいたから共生しよう」という論理自体はさておき、彼女は現に庭を荒らされているマグレガーに「ウサギを駆除するな」と言い張るんですよ。


 マグレガー自体はこだわりが強く動物嫌いというだけで、ウサギを駆除しようとするのも家や畑を荒らされたからです。現に被害が出ているから駆除するんですよ。
 しかしビアは、マグレガーに被害が出てようが「ウサギにも野菜を分けてあげて」とかのたまう癖して、いざピーターが彼女の絵を汚した際には怒るんですよ!!!舐めているのか貴様!!!

 

 

 しかも最後は一応大団円のハッピーエンドなんですが、それも納得がいきません。
ピーターのせいでマグレガーとビアは破局し、マグレガーはロンドンに帰るんですが、それに責任を感じたピーターは彼を連れ戻して仲直りさせる...っていうやつ。


 正直仲直りさせる意味が感じられませんでした。元々ウサギに対する処遇で揉めていたし、ビアの人柄からしても別れて正解だったと思うんですが...?なんでわざわざ彼を連れ戻してまで仲直りさせるんだ?と思いながら見ていたらなんかエンディングに入っていました。わけわからん。

 

 あらすじの内容では、さもピーターが善人の主人公でマグレガーが悪役のように書かれていますが、実際は真逆のように感じました。マグレガーは家や畑を綺麗にしたいだけなのに、毎回ピーターに邪魔をされ、ようやく捕まえてもビアに阻止される、という展開が多く釈然としませんでした。

 

 

 褒めるべき点としては、CGがかなりリアルだったことですかね。動物たちの毛並みも動きもリアルで、見た目自体はとても可愛らしかったです。また「映画のお約束」を逆手にとったギャグや視聴者に語り掛けるシーンもあり、ギャグとしては結構面白かったです。

 あと挿入歌でDiggy-Mo'のラップが聞ける!!!中盤、ピーターやウサギたちは打倒マグレガーの作戦を練るんですが、その時にスズメたちが歌っているのがそれ。スズメ(CV:Diggy-Mo')です。私はこのためだけに観ました。

 

 

 総括すると、「疑問は残るがバカ映画としては悪くないかも」でした。真面目に見るような内容でもないので、家族や友人とツッコミながら見るのが一番だと思います。

NETFLIXでは今年2021年の3月2日まで配信しているので、気になった方やDiggy-Mo'が好きな方はチェックしてみるのもアリかもしれません。オススメはしませんが。

 

 今回はここまでとさせていただきます。
最後までご覧いただきありがとうございました。